プロが教える面接での効果的な逆質問
こんにちは。代表の佐々木です。
今回は、面接で企業に聞く質問について書きます。
面接で企業に聞く質問を用意しておいてください、とお伝えすると、「え、何を用意すれば良いでしょうか」というお声をお聞きすることがあります。
仕方ないです。そもそも面接官と何も話してませんし、一般的には聞かれることに答えるのが面接ですから、自分から何を聞いたらわからないのもやむを得ません。
しかしながら巷では、面接の質問で志望度を見られるという説もあります。
それもあながち嘘ではありません。
質問をされる側からすれば自社に興味を示してくれているのだと思いますし、質問をされなければ自社に興味を示してもらえてないかもしれないと思うからです。
そう考えると、質問をしたほうが良いですよね。
ブレインストーミングで質問を20個書き出す
では、何を質問したらいいのか。
まずは、質問を20個程度書き出してみてください。
1)1日の業務フローを教えて下さい。
2)仕事をしていて楽しいと思えるときはどんなときですか。
3)評価体制を教えて下さい。
4)使用するPCのスペックを教えて下さい。
5)将来的な経営ビジョンを教えて下さい。
6)クライアントは主にどちらの企業様でしょうか。
7)経営理念を教えて下さい。
8)リモートワークは導入していますか。
9)社長の夢はなんですか。
10)社員の定着率はどのくらいでしょうか。
11)平均残業時間はどのくらいでしょうか。
12)福利厚生はどういった制度がありますか。
13)想定する技術レベルはどのくらいでしょうか。
14)仕事をしていて辛いと思うときはどんなときですか。
15)経営難を乗り切ったときはどんなときですか。
16)残業代は支給されますか。
17)朝早めに出社することは可能ですか。
18)有給休暇の消化率を教えて下さい。
19)社長は遊技機業界の未来をどのようにお考えですか。
20)創業以来、社長が大変だったと思うのはどんなときでしたか。
ここでのポイントは、聞いて良いのかどうかわからなくても、とりあえず出し切ってみることです。いわゆるブレインストーミングです。
面接時の質問数は、時間的に2〜3個だと思いますが、少数の質問をひねり出そうとすると案外出てこないものです。
質問を3つのカテゴリにわける
書き出した20個の質問は、絞り込みの作業に入る前に、質問をカテゴリに分けます。
それは大別して3つです。
■業務面での質問
■人事面での質問
■経営面での質問
例として、上述の20個の質問を3つに分けてみましょう。
■業務面での質問
1)1日の業務フローを教えて下さい。
2)仕事をしていて楽しいと思えるときはどんなときですか。
4)使用するPCのスペックを教えて下さい。
6)クライアントは主にどちらの企業様でしょうか。
13)想定する技術レベルはどのくらいでしょうか。
14)仕事をしていて辛いと思うときはどんなときですか。
17)朝早めに出社することは可能ですか。
■人事面での質問
3)評価体制を教えて下さい。
8)リモートワークは導入していますか。
10)社員の定着率はどのくらいでしょうか。
11)平均残業時間はどのくらいでしょうか。
12)福利厚生はどういった制度がありますか。
16)残業代は支給されますか。
18)有給休暇の消化率を教えて下さい。
■経営面での質問
5)将来的な経営ビジョンを教えて下さい。
7)経営理念を教えて下さい。
9)社長の夢はなんですか。
15)経営難を乗り切ったときはどんなときですか。
19)社長は遊技機業界の未来をどのようにお考えですか。
20)創業以来、社長が大変だったと思うのはどんなときでしたか。
以上のように、3つのカテゴリに分けたら各カテゴリで3つずつ質問を絞り込みます。
尚、質問はノートに書き出しておいて面接で確認しながら質問しても良いと私は考えます。
なぜなら、面接官にお答え頂いたらその場でメモを取ることができるからです。
質問を3つのカテゴリにわける理由
さてそれでは、質問を3つのカテゴリに分ける理由について解説いたします。
私は、1次面接と最終面接で質問のカテゴリを変えて頂くようお伝えしています。
具体的には、面接官の職種や役職によって質問を変えます。
現場寄りの面接官には業務に関する質問
人事寄りの面接官には人事に関する質問
経営寄りの面接官には経営に関する質問
理由は、①面接官が答えやすい質問をするため、②リアルな回答をもらうため、です。
①は、質問のカテゴリと面接官の立場を逆にしてみるとわかりやすいです。
例えば、「将来的な経営ビジョンを教えて下さい」と現場寄りの面接官に尋ねても、「そんなことをオレらに聞かれてもなぁ」と思われてしまいます。
一方で、「御社で仕事をしていて楽しいと思える時はどんなときですか?」と経営寄りの面接官に尋ねても、「それは現場に聞いてみてよ」と思われてしまいます。
このように、面接官の立場によって答えやすい・答えづらい質問があるため、面接官が現場寄り・人事寄り・経営寄りかで質問を変える必要があります。
②は、面接官の立場に合わせた質問によって、リアルな回答を引き出し、自分自身が応募企業で働くイメージをより鮮明にします。
例えば、「1日の業務フローを教えてください」と現場寄りの面接官に尋ねることで、配属部門の1日の流れを知ることができます。
経営者に聞いたとしても、経営者から見た現場スタッフの業務フローを聞くことになるので、ニュアンスが異なる可能性があります。
一方で、「経営理念を教えてください」と経営寄りの面接官に尋ねることで、経営者がどんな信条を大切に経営しているのか、生の声を聞くことができます。
他にも、「社員の定着率はどのくらいでしょうか」と人事寄りの面接官に尋ねることで、より正確な数字や実態を聞くことができます。
以上のように、3つのカテゴリに20個の質問を分けたら、各カテゴリ内で質問の優先順位をつけて完了です。
まとめ
ここまでをまとめると下記のような手順になります。
①ブレインストーミングで20個の質問を出し切る。
②20個の質問を3つのカテゴリに分けてノートに書き出す。
③面接官の立場によってカテゴリごとの質問を変える。
④各カテゴリで質問の優先順位をつける。
面接で聞く質問は、事前に30分程度考えることで準備が可能です。
面接が終わってからあれも聞いておけば良かったとならないようしっかりと準備しておきましょう。
ブレインストーミングで20個も出せない!という場合や、どのカテゴリに分けたら良いかわからない場合、聞いても良い質問かどうかがわからない場合などは、担当のエージェントにご相談ください。
今回はここまで。
佐々木智浩(@sasaki_37career)
株式会社さんななキャリア
代表取締役/中小企業診断士
遊技機開発専門の転職エージェントとして9年のキャリアをもつ。遊技機開発や生産の業態や職種知識を保有し、専門性の高いマッチング力が強み。自身も20年来の遊技ユーザー。国家資格の中小企業診断士を保有し、経営知識を活用した求人企業の分析も得意。
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